WILD SIDE CLUB - 映画について -

新作・旧作を問わず映画について書いています。長い映画大好き。まれにアートや演劇についても。

『モアナと伝説の海』ー(伝説なのは島?)

『モアナと伝説の海』観てきました。

子どもと観に行ったので吹き替え版です。

 

www.disney.co.jp

 

ディズニー映画の絵柄がこういう感じになってからずっと思っているのですが、ヒロインも含めて女性の顔が嶋田歌穂さんに見えてしょうがないです。モアナも似てます。

でも誰も言わないので、そう思っているのは私だけかも。

だからどうだというのはないのですが。

 

(以下、内容に触れています)

 

シンプルなストーリーと美しい海

 

私は海がちょっと苦手です。果てしない感じが怖いんですよね。

でも、というか、だからこそ、なのか、遠い遠い昔に海を渡った海洋民族の話とか好きです。その民族に興味があるというよりも、その道のりに惹かれます。

(同じように、インドからスペインへ渡った人々、なんかにも興味ありますが、関係ないですね)

だからこのモアナの冒険に素直に乗っかって楽しんできました。

海もいいし、島もいいし、歌もいい。溶岩サイコー。

海とコミュニケーションとれるなんて、ボールと友だちなキャプテン翼みたいな感じ? ではないにしても、I'm OK感がすごくて、観ているこちらも幸せな気分になります。

 

話はシンプルで、その昔マウイがとってきた「心」をその持ち主である「島」に返しに行く、というもの。

後押しするのはおばあちゃん。

ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』でもそうでしたが、やっぱり祖父母と孫っていうのは特別な関係なんですね。子が自立するときは必ず親と対立する。そんなとき全面的に受け入れて応援してくれる祖父母の存在は、大きいのでしょう。

 

わかりやすい話ですけれど、わからないところもあって、それは、海がモアナを助けたり助けなかったりするところです。助けないところは、あえて試練を与えたとかなんでしょうかね…

 

タトゥーの話と質感

 

すごいなーと思ったのは、モアナの髪とマウイの肌の質感。

私、このタイプの絵柄のアニメーションを最初に観たときは、どうもなあ… って思ったんです。すごく人工的な感じがして。いや、もちろん昔のアニメのほうがもっと人工的っていうか「絵」でしたよね。そうなんですが、タッチがどうもなあ… だったんです。

でも、なにがどう変って来てるのかわかりませんが(単に私自身が見慣れて来たのか)、やっぱりどんどんよくなってる気がします。マウイのタトゥーの載った肌の質感はものすごくリアルでした(必ずしもリアルなのがいいというわけではないですけどね、アニメーションは)。

 

タトゥーといえば、さすがディズニー、「タトゥーとはそもそもどういうものか」っていうのをさらりと歌で説明してて、なかなかに教育的でした。けれどもこの「さらりと」っていうのがよかったです。

 

ディズニーヒロインと恋

 

ここのところのディズニーヒロインと同様、モアナも恋には落ちません。マウイは冒険仲間、バディです。村のために冒険を終えて帰って来た村長の娘は、立派な村長となるでしょう。

この、冒険くらいでいちいち恋に落ちたりしないたくましい少女は、たくましい脚をもっていて、それがことさらに強調されていました(でもないのかな。何度か”アップ”になっていたけど)。

 

こうなってくると楽しみなのは、今後ディズニーヒロインが恋に落ちるとしたら、どういう状況なのだろうか、どういうストーリーになるのだろうか、ということ。

もう少し「恋には落ちません」が続くのかもしれません。でももしまた恋に落ちるのなら、ぜひ新しい恋の形を見せて欲しいですね。